15分集中で効率アップ

皆さんは『もっと時間がうまく使えたら』『もっと時間があれば』などと思われることはないでしょうか。タイムマネジメントと言う言葉は、頭で理解していてもなかなかうまくいくものではありません。限られた時間の中でいかに効率よく仕事をこなしていくか・・と考えると、タイムマネジメントはビジネスにおける最も重要な要素の一つと言えるでしょう。

この法則、経済学で用いるのが一般的なのですが、実は経営の様々な場面に適用することが出来るのです。

細かな仕事は『15分』を目標に

社会人は仕事の予定を1日単位で捕らえ、それを1時間単位に分割して考えがちだそうです。

しかし、1時間といえば、長そうで短い時間。大きな誤差を生まずにその時間をいっぱいを使って出来ることを考えるのは、なかなか難しいのではないでしょうか。そこで、仕事をさらに細分して、15分で出来ることの単位を考えた場合はどうでしょう?1時間に比べ、出来ること、時間内に終わらせることが出来ることを思いつきやすいのではないでしょうか?メールの返信、スケジュールの整理や、資料に目を通すなど。これらは、『仕事』の中のひとつひとつの作業に分割しただけに過ぎませんが、この単位で時間の目標を立てることで集中して作業に取り組め、効率よく仕事を終わらせることが出来るのではないでしょうか。

休息は体が求めるもの

眠いときに瞼が重くなったり、空腹になるとお腹が鳴ったり、体は休むためのサインを出します。ほとんどの人が、仕事中、目や脳の疲れを感じたことがあるのではないでしょうか。

タイムマネジメントに関する本を読んでみると、仕事に休憩を組み込むことについて記載されているものが多くあります。人の集中力は1日中持続するものではなく、休憩するということは、多忙な1日にエネルギーをバランスよく配分するために欠かせないものであることは言うまでもありません。

人の脳は15分の休憩を与えることで、脳内の情報を整理することが出来るそうです。リフレッシュすることで冷静になれ、新たな閃きを生んだり、思い込みから開放される切っ掛けにもなります。

効率よく仕事をこなすためにも、体のサインに応じて15分の休憩を取り入れることが大切だと言えます。

15分の有効活用

15分を区切りにするのは、何も仕事中においてだけとは限りません。

朝の15分、少し早起きしてみることで、満員電車で読む新聞を家で読むこともでき、今日やるべきことを思い出してスケジュールを立てれば、出勤後スムーズに仕事に取り掛かることが出来ます。また、帰宅してからの夜の15分は、何となくダラダラすごすのではなく、リラックスできる音楽を聴いたり、雑誌を読んだりして脳のクールダウンを図ることで1日の疲れを解消することが出来ます。

15分という時間は集中するにも適した時間で、15分だけ英単語を覚えたり、普段読まない本を読んでみたりと、新しいことを始めてみるにも適した時間です。飽きやすいことでも、15分程度なら集中することができ、継続することで脳の活性化が図れることから、仕事の新しいアイデアや考え方、ストレス発散にも生かすことが出来るのではないでしょうか。

終わりに

アインシュタインは相対性理論を唱えた際に、『時間の感じ方は人によって異なる』という言葉を遺しています。ここまで、15分という時間の区切りで出来ることを考えてきましたが、15分という時間を長いと思う方も、短いと思う方もいらっしゃるかと思います。

ここで言う15分は、タイムマネジメントの時間の縛りと考えるのではなく、自分や仕事があるべき姿を保つ時間単位として捉えて頂けますと幸いです。

参考文献:

  • 『頭のいい人の「15分習慣」のススメ』 著者 鴨下一郎 新講社

コラム担当:イノベーションデザイン推進部
宮村 環

※執筆者の所属は執筆当時のものであり現在とは異なる場合があります。